二 関東地方の地質と足立区

8 ~ 11

 関東地方の地質は第5・6図のようになっていて、足立区の基盤である第三紀層は、およそ三〇〇メートル以上の深さの所に堅い岩盤となっている。房総や奥武蔵、三浦半島などでは、地上に現われており、その地層の名を三浦層群という。また東京地方の地層断面が第6図のような形をしていて、東京付近の地下で第三紀層がたるみ下りをしている。このたるみ下りをした所に鹿島灘の方から海が侵入して、洪積世の成田層群(東京層ともいう)が堆積し、その上に沖積層がのっている。このたるみ下りのことを関東造盆地(ぞうぼんち)運動といって、東京湾と古河の付近に第三紀層のさがる地域があり、その反対に東京湾の南方が隆起している。



 第三紀層の一番下と中生代の地層とのさかい目は、第7図のような深さであることが、最近通産省で物理探査の結果はっきりしてきた。


 足立区の地質も地表面は沖積世時代の柔らかい地質であるが、下には堅い岩石の地層が厚く堆積している。この第三紀層の岩石は、三浦半島の観音崎や油壺で見られるような、砂岩や凝灰岩でできている海底火山噴出物の堆積層である。第三紀層の上が洪積世時代の地層で、古東京湾の堆積や、古富士火山、赤城火山などの火山噴出物によってできた地層である。

 第8図は第三紀層と洪積層との境の深度図で、地面表からの数字で足立区では地下二〇〇メートルから三〇〇メートルである。この図も通産省の物理探査の結果と地質調査の結果できあがったものである。ゆえに足立区では地表面は柔らかい地層であるが、深さ五〇メートルをこえると洪積層となり、さらに二〇〇メートルから三〇〇メートルで第三紀層の岩盤となる。