土質、焼成は一般に良好であるが、なかには砂が混(まじ)り、表面が粗(あら)いものもある。色調は赤褐色または黄褐色を呈すものが多く、外面はへらを使って磨き上げているものや、刷毛目で整えているもの、および粗面のものがある。
また暗褐色の斑文や煤の付着した痕跡やろくろあとを部分的に残すものがある。内面に輪積のあとを残し、また外面に赤色顔料を塗布したものもある。
口縁は複合口縁、折返し口縁、外反する口縁が段状にのびるもの、強い鋭角をなして頭部から外反するものがある。口縁部の高さが胴部に比較して高いものと、比較的低いものとがある。口縁が若干の緩い曲線をもって外反するものや、上方に大きく開いてわずかに内反するものや、口縁が短かく直線的に開いて肩部で稜をなし、「くの字形」を呈すもの、また口縁部から胴部にかけて比較的スムーズな「くの字形」を示しているものがある。一般に胴の中央部が最大腹径の位置にあたり、上半、下半ともに相等しいものが多く出土している。中には胴部の最大腹径を中央より下部に置き、腹部の下底が張っているものや、器体がやや偏円形で下方に重心があって安定感の整った特長を示すものがある。また最大腹径が中央よりやや上方におかれたものもある。底部は丸底または、わずかに小さい円(まる)い窪(くぼ)のあるものと平底とがある。