玉類は多く硬玉(こうぎょく)、碧(き)玉、瑪瑙(めのう)、水晶、蠟(ろう)石、滑石、またはガラスを使用し、これに穴をあけて糸をつらね、装飾品としたもので、狭間からは、勾玉(まがたま)、棗玉(なつめ)、丸玉、平玉、小玉などが多く出土している。
<勾玉> いずれもごく普通に見るところのもので、丁子(ちょうぢ)頭(かしら)のごときは交えていない。滑石のものの中の一、二を除くほか、いずれも小型である。
狭間出土の勾玉は、長さ二〇ミリ内外が最も多く、大きなものは三八ミリ、小さなものは一四ミリである。石質はほとんど滑石で、斑瑪瑙、紅瑪瑙各一個を出土し、斑瑪瑙の方は一方から穿(うが)ったものであり、紅瑪瑙の方は両方から穿ってある。滑石製勾玉には、両端の孔がとくに窪んだいわゆる玉磨(ず)れしたことを示したものがある。
<管玉> その長さ二五ミリ、径七ミリないし一〇ミリのものが最も多く、大きなものは四〇ミリ、小さなものは一四ミリである。質は滑石が多く、碧玉岩がこれに次ぐ。碧玉岩製のものには、濃緑色と淡緑色のものがあり、前者は比較的太く、孔は太さに比して小さく、穿孔は正中していず、後者は細く孔も比較的大きく、穿孔は正中している。前者は後者より時代が下がるように思われる。もとより例外はあるが、だいたい時代の新古を示している。
<土製管玉> 二個を出土し、一個は長さ二三ミリ、径七ミリの粗製品で、他は径五ミリのもので破損している。
<切子玉> 水晶の多面体を利用し、断面六角形で長さ一五ミリ、また滑石製の長さが直径より短かく、そろばん玉に似た形のものもある。
<棗玉> その形の棗(なつめ)に似ているところからいわれており、質は滑石、蠟石、または土製のものもある。
<丸玉> 極く普通に見るところのもので、直径に比して長さの短いものが多く、質は滑石かガラス製である。
<小玉> 玉の大きさは直径三ミリから五ミリで、大部分がガラス製、瑠璃色が最も多く、浅青色・緑色がこれに次ぐ。色から考えて、青色をしたのは銅、緑色をしたのは鉄分をそれぞれ含有するものと思われる。なお蠟石製のものもある。
<黒玉> 土製で表面に漆(うるし)を塗ったもので、光沢に乏しい。また表面に白堊(はくあ)のようなものを塗ったものもある。
<土製丸玉> 径六ミリから一五ミリに及び、大小一定していない。形状はいずれも球形を呈し、中央に一孔を穿(うが)つが、製作は粗末である。その中に棗玉に近いものもある。