五人組帳は、いわゆる幕府をはじめ諸藩においても施行せられた五人組制度に関する帳簿で、表紙には「五人組御改帳」あるいは「五人組御箇條」「五人組御規定」などと書かれていて、この帳簿には必ず前書といって、条目が書かれており、それに対して村民が誓約したもので、前述のとおりである。要するに徳川氏が封建制度を維持するために、全国の村落に実施した自治組織であり、この制度は村民の連帯責任制を強要したもので、遵守すべき事項を記載したものである。しかしそれは自発的による組織ではなく、あらかじめその筋の命令によって作られたものである。したがって、前書には「兼ねて仰せ出され候通り」などの文字が書かれている。五人組帳に記載されている条項は、年によって項目が違い、後年になるほどその数が増加したのである。