一 都制

671 ~ 672

 市郡併合はその結論として、将来都制施行を前提としての一つの区域決定であった。

 その後昭和十八年七月法律第八九号によって東京都制がしかれ、東京市とともに区は廃止され、新たに東京都制第百四十条によって、従来の区域名称によって、新しく東京都足立区が生まれた。

 東京都制による区は、きわめてその権限は少なく、起債権および立法権をもたず、固有事務としては財産および営造物に関する事務に限られていた。区長は国の官吏をもってあて、区にも官吏をおくとされたことは、自治権を制約するきわめて大きな変革であった。

 終戦直後昭和二十一年九月第一次の地方制度の大改革が行なわれ、法律第二十六号をもって東京都制も大改正が加えられた。その結果、区の制度も民主的に大きく変化し、自治権が拡充された。最も重要な事項をあげると次のとおりである。

(1)法令による事務の委任が認められたこと

(2)自治立法権が付与されたこと

(3)選挙管理委員会が設けられたこと

(4)区長が直接公選になったこと

(5)区会は区長に対する不信任議決権を有するとともに区長は区会解散権を有するものとされたこと

(6)監査委員を置くことができること