北鹿浜町の高橋家の庭に大欅(けやき)があるが、この樹の下に八幡社があって、そばに数枚の板碑とともに次のような石碑が建っている。
「境内の欅枯れ朽ちるとも一切の刃物をあてるべからず、この地所は本人の自由ならず、万一名義替とも何代の後までも売買を許さず。」
この欅の傍に大杉があり、その根元から梵字の巻物一巻が出たともいわれ、また約百年前、欅を切った際には人間の血が流れ出たともいわれている。その後、この欅の大枝が折れるときには必らず家族や村一帯に異変が起こるといい、前記巻物は八幡社の脇神体、木神様として祀られている。