足立区議会議長 鹿浜清
『足立風土記』は、区内のすべての町丁について網羅し、その地域ごとに暮らしの変遷にかかる多くの項目を取り上げ、あらゆる区民が身近にある町の歴史に触れられるという意味では画期的であります。
風土記編さんには一五〇〇名を超える方々からご協力をいただいたと聞いています。区議会を代表するものとして深く感謝申し上げます。
まちに住む人一人ひとりに歴史があり足跡があります。私の先祖も江戸時代から鹿浜地域に住んだと聞いています。水害の多かった江北地域では水害対策用の船を常備し、いざ水害となれば村人はみな助け合って、避難したものでした。
「江北編」を見ますと、こうした水害との戦いや新田開発と子女の教育のために地域の人々の尽力で学校を建てた話や、五色桜の植樹と海を越えた桜の物語があります。いつの世も地域を思い、身を挺してまちづくりに尽力した先人たちの営みに、改めて感服するところでございます。
これら先人の郷土を思う心は、如何なる時代にあっても世代を超えてそれを語り継がなければなりません。本書はその教材として大きな役割を果たすことでしょう。
今後は、これが必要とするすべての人に届くよう、もう一工夫をお願いするところです。
最後になりましたが、編集にご協力され、また歴史文化の伝承に貢献されている多くの方々に、心より感謝を申し上げます。
平成一六年三月