日光門主の通行

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 前項では日常的な公用通行の事例を見たが、これに対置できる特別な通行の事例を見ていきたい。まずかかげるのは千住宿でもっとも重要視された日光門主の通行である。

 日光道中は、その名前の通り江戸と日光山をむすぶ街道であり、頂点に立つ日光門主の通行は、「古来より当道中第一之御大切之御役」と、この街道の中で最も重要な公用通行と認識されていた(一八二一・文政四年「越ヶ谷宿通行諸家風説書上」、『越谷市史』三)。