千住宿の商業は、前掲の諸問屋のほかに、様々な商店が建ち並んでいた。残念ながら全体像を見出す資料は今日まで伝来していないが、一部その詳細を見出すことの出来る資料として織畑家文書の「千住宿宿並図」がある。この資料は日光道中東側のみの諸職、諸商店が書き上げられている(小塚原町、中村町については両側ともに記載されている)。つまり千住宿の半分のみが記されていることとなり全容を知ることは出来ないが、おおまかな傾向は、この資料によってうかがい知ることが出来る※。
※ 本図の全容については「織畑家 千住宿宿並図」として、『郷土資料 第二集 千住宿図集』(足立区立中央図書館、一九七八年)に翻刻されているので参照されたい。同書解題で本図は「千住宿町並職業図」とも記されており、同資料名でも知られているが同一の資料である。