常磐新線は、一九八五(昭和六〇)年七月、運輸政策審議会答申で、その整備が位置づけられた路線である。八七(昭和六二)年九月、運輸省、東京都、埼玉県、千葉県、茨城県及びJR東日本を構成メンバーとする「常磐新線整備検討委員会」が発足し、国、地方自治体、鉄道事業者によって整備方策の具体的な検討が開始された。
自治体側は、多大な建設費を要する路線には、これまでの制度、規則では事業の円滑な推進を阻むものとし、新たな整備方策を国に求めた。これによって「大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法」通称一体化法を八九(平成元)年六月に公布、九月から施行した。この法の特徴は鉄道整備と宅地開発を同時に実施することにあり、鉄道建設と土地地区整理事業が一体的に進められることになった。
自治体側による常磐新線の事業の検討と、国を中心とした助成制度が確立して、新線の整備・運営主体である第三セクター、「首都圏新都市鉄道株式会社」が九一(平成三)年三月一五日設立された。九月、一都三県は一体化法に基づく基本計画を策定し、運輸・建設・自治大臣へ申請し、一〇月承認された。
翌年一月、会社は鉄道事業法に基づく第一種鉄道事業の免許を取得した。東京都千代田区秋葉原駅を起点とし、茨城県つくば市つくばセンターを終点とする延長五八・三kmの路線で、駅数二〇駅、平成四年度に着工、平成一七年度開業の予定とした。株主には東京都、茨城県、千葉県、埼玉県、足立区、台東区、千代田区、荒川区、つくば市、守谷町、伊奈町、谷和原村、柏市、流山市、八潮市、三郷市のほか、民間企業二〇九団体が入っている。
九四(平成六)年一〇月秋葉原において、常磐新線の起工式が行われ工事が開始された。九九(平成一一)年六月には沿線全地区で都市計画決定されて、翌年七月には全線にわたる工事施行認可手続きが完了した。二〇〇一(平成一三)年二月、この鉄道の新路線名は「つくばエクスプレス」と決定された。
千住の地区内では南千住・北千住間はJR東日本が受託を受け、九八(平成一〇)年一〇月から隅田川鉄橋と共に工事中であるが、荒川鉄橋の工事は九七年着手し、〇二(平成一四)年九月竣工、現在は線路も敷設されている。〇三年四月には茨城県守谷で走行試験が行われ、〇五(平成一七)年の開業に向け急ピッチで工事が続けられている。