森林太郎鴎外は近代の文豪として知られているほか、足立区域では大正記念道碑(別掲)への撰文でも知られている。郷土史研究でも林太郎の事績について解明しようと言う成果が蓄積されている(上掲一覧)。また、森まゆみ「宿場の医者 千住橘井堂医院のこと」(『鴎外の坂』新潮社、一九九七年に収録。のち新潮文庫に収録)が上梓され、千住時代の森林太郎と森一家のようすについて詳しく学ぶことが出来るようになった。本項では、これらの成果によりながら、林太郎とその家族のあゆみを辿ってみたい。
※ 以下、資料記述に依拠し、本稿では、基本的に本名の「林太郎」という表記を用いる。
足立区での森林太郎の千住時代に関する代表的な研究
勝山準四郎「森鴎外の開業願書」(『足立史談』79、1974年)
勝山準四郎『千住宿と足立』(足立区郷土資料刊行会、1981年)
高田渙「鴎外の千住の家」(『足立史談』197、1984年)
高田渙「鴎外の千住の家再考」(『足立史談』214~216、221、1985~86年)
渡辺春園「佐藤元萇先生と森林太郎」(『足立史談』217、1986年)
上杉伸夫「森鴎外千住旧居番地の変遷」(『足立史談』340、1996年)
木村繁「千住の森静男・鴎外父子」(『足立史談』375、376、1999年)