長円寺(千住四丁目二七-五)

189 ~ 190

 大正の終わり頃までは寺の周囲や参道にからたちの木が植えてあったため「からたちの寺」と親しまれてきた長円寺は、月松山照光院長円寺と号する。新義真言宗の寺で本山は和歌山県の根来寺である。『仏教名鑑』によれば、本尊薬師如来は、一尺五分の寄せ木造りの立像で、初代雲海が源義経の守り本尊として、出羽三山のひとつ湯殿山から請来したという。長円寺の創立年代は不詳であるが、『明治十年 真言宗明細簿』によれば、一六二七(寛永四)年に賢俊が開山したとある。また、『風土記』によれば、江戸時代には吉祥院(本木西町)の末寺であった。

 境内には、一八六〇(万延元)年に改築された本堂、一八六九(明治二)年の山門、魚籃観音堂、めやみ地蔵堂などの建造物、宝篋印塔・四国八十八ヶ所札所毛彫石碑群などの石造物がある(『仏教名鑑』)。また、一六八六(貞享三)年八月八日に造立され、青面金剛が刻まれた駒形庚申塔がある(『足立区文化財調査報告書 庚申塔編』)。


長円寺本堂