『足立風土記稿 地区編5 梅島』について

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 この『足立風土記稿 地区編5 梅島』は、現在編さん事業を進めている「足立風土記」の構成の一つである地区編のうち、梅島地区についてまとめた稿本です。

 地区編は、現在の足立区の区域について、一九三二(昭和七)年の区制施行まで、南足立郡内にあった千住町、西新井町、江北村、舎人村、梅島町、綾瀬村、東渕江村、花畑村、渕江村、伊興村の三町および七村についてまとめています。

 この『地区編5 梅島』は、主に旧梅島町域内にある現在の足立区栗原、島根、梅島、一ツ家、平野、中央本町、西新井栄町、梅田について、まちのなりたち、変遷、伝統行事の沿革、史跡、文化などについてまとめたものです。

 調査にあたっては、二五〇人を超える地域の方々や関係機関から、聞き取りや資料提供に多大の御協力をいただきました。

 この地区は、中央に日光街道(旧道)と国道四号が南北に走り、地区を東西に分けています。また、南部は、荒川放水路の開削によって、旧千住地区が分断され梅島へ併合された地域があります。

 旧道沿いには、鎌倉時代に開かれたと言われる寺社も多く、戦国武将の栄枯盛衰のドラマがあります。旧道より東側は、江戸時代から新田が開発され、地形的に低く、用水路の流末にあたり、水の確保には並々ならぬ苦労がありました。

 明治時代にはいち早く、西洋野菜や花の栽培を研究し、勧業博覧会への出展や受賞に見られるように進取の気鋭にとみ、農業を主産業とする郷土足立の発展の基礎を築きました。

 二一世紀を迎える今、これらの事跡を記録し、永く後世に伝えたいと考えています。

 残り千住地区についても、引き続き「足立風土記稿 地区編」としてまとめます。

 この稿本は、各方面のご意見をいただいたうえで、よりよいものにして刊行したいと考えています。したがって、ご高覧のうえ、内容の適正を欠く記述やその他お気付きの点について、ご教示いただければまことに幸いです。

     足立区立郷土博物館