栗原村本村部を構成してきた石塚ズシ、後栗原ズシ、満願寺ズシの三つのズシ全体で行われてきた講に古峰講がある。
現在の栃木県鹿沼市と上都賀郡足尾町との境に古峰ヶ原とよばれる高原がある。この地は、およそ一二〇〇年前に日光を開山した勝道上人(七三五〈天平七〉年)が修行を積んだ地で、日光修験道の行場として知られる。旧栗原村本村部には、この高原にある古峰神社を信仰する組織の古峰講がある。
この講も男性だけの講で、今も続けられている。講費を集めて、毎年五月五日に、講員たちがくじを引く。くじが当たった二人は、古峰神社に代参にいく。今では、四人ずつ代参するようにしているという。代参した人は、講員全員の分のお札を受けて配る。代参の人びとは、古峰神社に参拝したあと、近隣の鬼怒川温泉などに泊まるのもまた楽しみの一つであるようだ。
昔、古峰神社まで歩いていった時代は、古峰神社へ代参する人を、五月五日に栗原氷川神社で見送ったという。そうしたこともあってか、古峰講の代参くじ引き用の箱は、栗原氷川神社の方に納められている。現在の講員は一〇人ほどという。