後栗原ズシの花見堂(栗原四丁目四-四)

109 ~ 110

 栗原四丁目南部に残る旧王子流山道沿いの北側一画に庚申塔が二基、建っている。

 左にあるのは、延宝八年(一六八〇)銘の双式板碑型のもので、正面には、蓮が中央に刻まれ、その上に弥陀三尊の梵字、その両側に年月と「奉供養庚申待念仏講」「結衆二世安楽収拾二人」などとある。このことから、念仏講員一二人によって建てられた庚申塔であることがわかる。

 右にあるのは、安永三年(一七七四)銘の角形のもので、正面には年月とともに「青面金剛」の文字が刻まれ、その下に青面金剛の神使である猿が三匹、「見ざる・言わざる・聞かざる」のポーズをとって刻まれている。

 この二基の庚申塔のことを、地元では、なぜか不明だが「ハナミドウサマ」(花見堂様)とよんでいる。また旧王子流山道を境にそれより北側、今も栗原四丁目あたりを、かつては、花見堂耕地とよんでいた。

 しかし、この庚申塔二基は、先の明治時代の地図をみると旧西新井村から王子流山道づたいに旧栗原村に入ってすぐに沿道に展開しはじめる旧栗原村後栗原ズシの集落の西の入り口に位置している。


後栗原ズシの花見堂