二月十二日 朝ゟ晴
一 米四俵 八郎
佐吉
代三両弐分弐朱 四百文駄賃預り
一 変死人御検使ニ相成富田様ゟ御頼ニ付、御地頭所様
百姓太郎左衛門地先与致、小林又右衛門殿八ツ時着、直論所江
御出張当日役人野津田村又二郎・伴助・源右衛門・三左衛門等者
一 同行、直様相済仮埋ニ相成一同引取道助方へ行、書面取掛り
鹿之助・道助・又二郎三人為挨拶与両村ニ而弐両肴代遣ス也
一 道助・鹿之助江土産有之候間、道助方ゟ反物壱ツ両名ニ而
進上致候、重而割合可申先弐分弐朱位也
一 下小山田村与頭吉郎兵衛女房、配下百姓亀五郎女房を
理不尽に打掛り互ニ掴合候処、亀五郎女房人殺与声立
候間、近隣之もの馳付差押候処、吉郎兵衛女房姿ハ
左之通り、古股々引めくらしま足袋、ほろ半天手拭
ニ而顔を包如何ニも男之姿ニ致、右女子ニなじみの男有之、
夫故度々不埒之事有之由可致与存候処、今度者
女子に組ふせられ、無拠相顕近所之もの江預ケ候由、
親友五郎殊之外立腹、宅内江入不申故車一郎与申者
方江引取候由、一躰亀五郎与□□致居俗焼餅与
申事也、是迄両度も右様之事有之候由、不怪珍事也