三月廿四日 朝ゟ曇
下男八郎野津田村又二郎方家コハシ荷物引取ニ行、和吉朝作
両所苗降也
一 与頭長兵衛才料人ニ而馬喜兵衛・忠五郎・吉左衛門・七郎右衛門
佐左衛門・鹿之助外、別處・下堤不残人足昼ゟ仕舞
一 順大・米大工弐人昼ゟ仕舞
一 正作惣領竹ニ広ケる也、跡不残壱番掃取、相手お瀧・
お熊来也
一 鹿之助木曽村忠二郎方へ行四ツ半時帰宅、色々咄
世上中之事也
一 日野宿彦五郎方ゟ鮎両家江壱籠ツヽ貰申候、
使作助
一 夜八ツ時武左衛門・源之丈両人御屋敷様江行、馬ニ而
荷物引取也
一 五ツ時与頭佐重郎・野津田村源右衛門・壱本杉弥二右衛門・
庄右衛門・門二郎・角右衛門・忠右衛門・与五左衛門・源八・忠二郎・
勘二郎・直右衛門出府致也
一 木曽村倉橋様・小山田柳沢様・山崎松平様・圖師平岡様・大蔵
大河内彦四郎様・御相給松平様・岡部様御荷物御知行所江
引取ニ相成、奥方・女中・小児等追而御出之趣ニ御座候
一 相州愛甲郡田代村名主武兵衛方へ太田様奥方
御出之由、武州相原村勘二郎方へ建部様奥方
同断之由、同小山村四郎兵衛・半蔵方へ高井様奥方
同断之由
一 同夜四ツ半頃江戸行馬源之丈・武左衛門帰村、申聞候者当節
余程穏に相成候間、小間道具御遣シ相成候而者御差支ニ付、
明日長持者弐棹遣シ可申候、今般馬荷之事者先見合与
被仰付候由、猶又書面も参其訳ケ柄ニ御座候、以上
三月廿壱日京都御発駕之由、昨日其節ゟ御触有之候趣御座候