五月十日 朝ゟ皆晴、九ツ頃ゟ曇
下男八郎・和吉朝作り壱本杉長畑同所荒句残桑伐ニ行、
夫ゟ長坂荒句小麦苅ニ行、下女きよ三人也
一 火方福田嘉右衛門殿ゟ配下安五郎馬衒(銜カ)被取候哉、
有無相糺明十日夕刻迄内藤新宿旅宿迄
罷出候様、落合村馬喰渡世勇二郎方ゟ御用状
廻り留ニ付、与頭善左衛門差紙持参、安五郎同道
五ツ半時出立
一 鰹三本代金壱分弐朱也 但壱本下堤老母江遣ス
壱切中宿代金取也
一 野津田伴助殿来、地頭所人足帰り候間、右様子
承り来、孫江菓子貰中喰出す也
一 地頭所ゟ申越左之通、水戸様御同勢今日ゟ御操出相成候由、
一橋様八日川崎宿御旅館ニ相成候処、俄に御摸様替ニ而
御乗切ニ而御城入ニ御成候由
一 松平若狭守様御用役ゟ申越左之通、御親類堀様
并当屋敷御双方奥方様代々木江一先御立除きに
相成候間、名主共之内三人程出府いたし候様被申越候