七月十一日

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七月十一日 朝ゟ雨降也
 下男八郎・馬五郎・和吉・弁太郎荒句蕎麦蒔也、種三升肥
五俵也、府中畳屋帰る也
一 道案内音二郎子分沢二郎両人、新羽村ゟ帰り恵俊所持
品書付取之持参、然ル処縞八丈三ツ萩切三ツ、谷本村へ
持参与兵衛方へ為見候処、家内大悦致我等紛失品ニ相違
無之、証拠ハ右切所持有之候間引合候処、縞柄聊相違
無御座候、全以集(奪カ)取候帯ニ的証いたし、左候得ば
恵俊強盗之頭与存候、大切ニ候間音二郎木曽村へ遣シ、
縄懸替猶大切ニいたし候様、為念木曽村役人江も
申通候、道案内市蔵・大惣代半兵衛等方へも為心得
内状遣候
       一 中食弐人      六左衛門方
               音二郎・沢二郎両人也
一 宮阪六蔵方病全快、今日キヨメ日待致蕎麦切
貰申候愛度候、已上
一 たはこ屋六左衛門方ゟつけあけ貰申候、先日かや之礼与
存候