九月十五日 朝ゟ晴、当賀
下男八郎・和吉壱人八王子宿江行米売也、壱人沼城菜
おロノキ夫ゟ作伐也、向坂大根菜巻茄子跡也
一 若主人八(王欠カ)子宿秋山佐造方へ行、世の中有様
等咄承り也
一 道助家内日野宿江行、お雪・菊等送り行、供ハ
馬ニ而民五郎行
四斗かへ壱升五合切
米弐俵 弥八
代壱両三分弐朱
六百文余
一 昨夜小川靱負殿方に子(蚕カ)影山子守(籠カ)有之、当年
初而也、宿舞谷・新屋敷等々也、家内行也
一 年寄長兵衛忰男子三人有之、壱人昨十三日夜
出生、大海之水正也、名附呉候様頼来候間、左之通
三助与致候
一 金三分也 加藤善兵衛
右者去戌年種代壱枚分
一 弐分壱朱也
右者万年屋助左衛門分
一 新種壱枚分外半枚助左衛門分
一 中田分清二郎分共昨年之通取置候様才造・道助相談致候、已上
一 橋本道助来、御地頭所御賄金野津田三左衛門殿江書面添
相頼巨細書一同遣ス也
十三夜 野も山も色けつきしやゐつのまに
もふ十三の月になりぬる
山家閑居 山里に独りぬる夜のさひしさに
妻乞ふ鹿の声聞そうき