九月廿九日 当賀愛度晴
下男八郎下堤善助殿方へ重之内使、和吉・長兵衛・伊勢松・
増五郎・宇右衛門・弁太・髪継番人・靱負殿・さと・
忠兵衛江行、何も節句重之内暖澤又二郎方へ同断、使弁太
一 昨夜御取締増山権助様御家来竹造殿面会致候
処、旦那様江御機嫌可伺段被申候間則罷出上候、
忰鹿之助身分何卒御取立被下候様御願申上候
一 御家来竹蔵外壱人二子村子之吉・綱嶌村万吉・
川崎庄吉忰是壱夜ニ而引取、為吉・音二郎・澤二郎・
大谷村市蔵上下拾人也
一 昨日錦城与申印刻師来、先年野津田村欠落
之始末、又二郎殿方へ歎願致呉候様頼来申候、咄可致
旨相答申候、当時駿州住居之由、此度仏参来候由
咄御座候
一 木曽村ゟ囚人恵俊・親助一同為吉・市蔵・金蔵三人
ニ而連来圏入ニ相成候、林蔵・与四郎外江置、先江林蔵御調
御座候
一 和吉高幡山金剛寺江行不動参詣也、拾弐文賽銭
遣す也、代参之心得なり
女房を夜鷹与申渡世、夫連行有様を見て
戯に読る也
身よりかもかわゆき柚やよたか蕎麦
そばてくわせて
暮らす世の中
身よりかも皮ゆき柚屋よたかそば
いやみからみも言わて食せる