時下向寒之節益
御清穆奉南山候
陳二郎事潜伏之義
如之御配慮奉多謝候
就而者同人義少々
相用候事件出来
候間
無御断引取申候併
逼迫之事御談話
不申上多罪之至何レ
近々拝顔縷々御礼
可申上候旦其時々御内話
有之候関東籏下奮
発之云々區々一策
施行致置候何レ来月
上旬迄二者確報も可
有之と被存候当今模
様如何珍説も有之候ハヽ
御洩泄被成下度先者
多忙乱筆草々
不具
霜月十八日
近藤 勇
三浦休太郎様
三浦休太郎様 近藤 勇
机下
【現代語訳】
季節は寒さに向かいますが、
益々お健やかに奉ります。
我配下二郎をそちらに潜伏させたこと、
ご配慮して頂き感謝いたします。
ついては、同人を少々、
必要とする事件が出来たため、
無断で引取らせたこと、
急なことだったので説明もせず、
誠に申し訳ありませんでした。
近々にお会いした上で御礼を
申し上げます。
また関東の旗下奮発云々の
一策を行う件は、いずれ来月
上旬までには確報があると思われます。
この節、珍説などあれば
お知らせ下されたく、
多忙のため乱筆にて失礼いたします。
不具
霜月(十一)月十八日
近藤勇より
三浦休太郎様へ