一、はじめに

 鳥取県東伯郡赤碕町箆津の稽古有文館(河本家)には、膨大な数の古典籍が現在まで伝わっており、米子高専を中心として、その調査はいまだ継続中である。しかしながら、米子高専内部教育・研究推進助成金(二〇〇〇年)、日本学術振興会科学研究費(奨励研究(A))(二〇〇一年)、同(若手研究(B))(二〇〇二年)の交付を受け、いくらかその調査が一段落したので、ここでおおまかな報告をしておきたいと考えている。