解題・説明
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江戸に帰郷した近藤勇と武州多摩郡日野宿の佐藤彦五郎に宛てた書簡。 「十月七日に近藤勇の門人、多摩郡松木村の元太郎と小林重太郎が新選組に入隊したいと刀も持たずにやってきた。態度も大きく、新選組隊員に示しがつかないので、今後このような者は、送らないでほしい。五日に師の塚峯蔵が松平肥後守殿へ願いごとがあり訪ねてきた。(内容不明)。家来の件については、五、六人はこれまで送っていただいたが、これからもお願いします。尾州公、大目付永井尚志公は、西国へ出発とのこと、心配している。新選組隊員一同は、西洋炮の調練を毎日しているので、腕も上がったので長州への先がけとして出陣できる。なお、佐藤彦五郎が九月二十八日に出した書簡を十月八日に受け取った。」 土方が松木村の元太郎と小林重太郎の入隊について近藤に尋ねてきたが、隊員名簿に二人の名はないので、断ったと思われる。
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