通行人への道案内のために方角や距離などを記して交差点や見通しが利かない所に建てられた標識で、ここでは石造のものを取り上げました。目的地により、往来の目安となる村や町への案内となるもの(例:兵庫・三木・姫路)と著名な寺社や名勝地などへ案内するもの(例:太山寺・柿本神社・住吉神社)があります。特に後者では、いつ頃、どのようなルートで目的地まで行ったのかを具体的な道筋で知ることが出来ます。しかし、近年では行方不明になったものや移動されたもの、建っている方向が変わったものなどがあり道の歴史を探る際には注意する必要があります。地域の暮らしの遷り変わりを伝える貴重な文化遺産として大切に保存して行きたいものです。