毎年、7月23日には地蔵盆が行われてきた。この日には、安養寺の本堂に安置されている仏像が、安養寺の北の地蔵堂に移される。昔、ここに小さな祠があって、仏像が祀られていた。付近の人は、この仏を「どんでんさん」と親しみを込めてよぶが、名前の由来については誰も知らない。高さ40㎝の小さな仏像の全身から、慈悲の心が伝わってくる。光森住職は、泥で固めた祠に安置してあったので「泥殿」といっていたのが「どんでん」になったのではと推測している。「どんでんさん」は、風化や虫食いのため劣化しており、ほとんど元の姿をとどめていない。この地蔵盆は地域の事情により、ここ数年は行われていない。
現在、地蔵堂を囲むようにお地蔵様が立ち並び、田園地帯の中にあった昔の風景は大きく変化している。
地蔵堂