神仏を祭り、その神社・仏閣に参詣したりすることを通して信仰を深め、同行(どうぎょう)意識を深めるなど、主として信仰を中心に組織された団体をいう。また、参詣や茶菓に要する経費を捻出するために一定金額の積立てもする。講によっては、一種の金融組合、相互扶助の組織としての役割も持っている。
当地域においても、様々な講が組織され、すでに消滅したものや、現存するものがあるが、講を結んだ時期については伝承された文献がないため不詳である。ただ、古老から伝承されたものとして、現地域の西北と推測されるところに古鳥羽(あつとば)と称する村があった。大火災によりこの村の住人は四散し、その一部が現在地に移住し、定住するようになったようである。
現在、この地に移住が始まったのは、約350年前頃と推測されるが、この地域に定住し、ややゆとりができた頃から講が復活したものと思われる。その主なものは次の通りであるが、講を結成した年代等は不詳である。