清水地区との関係から

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 これまで、稲見悦治氏の「台地の開発と新田集落の成立過程-播州印南野の場合-」に 代表されるように、清水新田地区は清水地区を本村・親村として、枝分かれしてきたと 見られてきた。しかし、今回の調査で、まず、清水新田地区の古くからの住民が清水地区から枝分かれして来たとは考えておらず、伝承もない。また、通婚も古くからの住民の間では行われておらず、縁戚関係は一軒だけである。また、檀家制度から見て、清水地区と同じ西福寺でありながら、盆、年末に清水地区の墓に詣でることも無い。さらに、水利の関係から見ても、清水新田地区が清水地区から枝分かれしたことは考えにくく、清水新田の成立については、今後、再考する必要がある。