Ⅰ 明石の漁業の現状

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 『魚のまち明石』の3つのブランド―明石鯛・明石だこ・明石のり―は、明石の漁業を代表する水産物である。その漁場は、明石海峡の周辺や播磨灘に広がる鹿ノ瀬などがその中心となっている。
 古くより、春から秋にかけて、一本釣り、小型機船底引き網、船びき網、刺網、ひき網、たこつぼ、ひきなわなど多種多様な漁船漁業が行われ、マダイ、マダコ、スズキ、ヒラメ、カレイなどの中高魚及びイカナゴ、イワシなどの多獲魚を漁獲している。冬期には、製品の品質、量ともに全国屈指の「明石ノリ」養殖漁業が盛んに行われている。

【漁業カレンダー】 「明石観光ガイド」(2015年9月)

 明石海峡周辺の海域は、潮流が速く岩礁や礫で、大阪湾や播磨灘では泥砂、粗砂が混在して広く分布している。水深は海峡部周辺では100mを超えるが、他の海域のほとんどは40m以浅で、平坦若しくは、なだらかな起伏をなしている。特に、鹿ノ瀬と呼ばれる浅瀬は、林崎の沖合から西南西へ約20㎞も連なり、瀬戸内海屈指の魚の宝庫となっている。水温は内湾性海況の特長として季節変化が大きく、夏期には日照りと寡雨のため表面温度が約30度に達し、冬期は季節風が強く表面水温は10度前後に下がる。

【鹿ノ瀬周辺の海図】

【平成26年度 漁家戸数】
区分漁家総数専業漁家数兼業漁家数経営体数組合員数
(就業者数)
組合名漁業が主漁業が従個人経営団体経営
明石浦186186001962260
林崎259247124844259
江井ヶ島89500396813103
東二見1191193840139
西二見403208121146
合計693634059362110807
59
[平成26年12月31日現在:明石市農水産課調べ]

 以上が明石の漁業の概要であるが、現在この沿岸部には東から明石浦、林崎、江井ヶ島、東二見、西二見の5漁業協同組合があり、活発な漁業活動が行われている。

【明石市の漁業生産金額】2014年度