和坂台地の東南端に位置する林神社は『延喜式神名帳』(西暦927年にまとめられた全国の神社一覧)の播磨国明石郡に載せられた式内神社9座のうちのひとつである。延喜22年(922)の夏が大変な旱魃になり、朝廷が同神社に遣いを出して祈ると雨が降った。それ以来、雨乞社ともよばれた。寛弘2年(1005)少童海神を主祭神にして、彦火々出見命や豊玉姫命、葺不合命、玉依姫命など4祭神を合祀し、上宮五社大明神と称した。
なお、鳥居の前が南北150mの道路は林神社の馬場となっていたといわれている。明治時代に御崎大神を合祀し、明治14年(1881)には県社上宮神社となった。昭和25年(1950)に社殿、昭和30年(1955)には社務所が再建されて今日に至る。
林神社