3.伊勢講にみる年中行事

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 伊勢信仰は天照大神に対する信仰であるが、天照大神は天の岩戸の伝説と農民の太陽信仰とも結びついて農耕神としての性格をもっていたとされる。東二見には近世から現代までの伊勢参りの記録が多数残っている。伊勢家を中心に当番講によって執り行われ、幕末の元治二年(1865)の年中行事として
    1月16日     初寄合
    3月     広峯へ参詣
    5月     御鍬と虫送り
    9月     祭礼
    11月      伊勢御師手代の来村経費の相談
なお、その一部は「伊勢参宮における講組織の変容―明石市東二見を事例に―」(小野寺 淳 歴史地理学47-1 2005年)という論文にまとめられている。その中に、東二見の漁家の講に関する扇講(網元を講親とする漁民の集団)や住吉講、戎講、竜宮講、千光寺講などの論述もみられる。

【明石市東二見における漁家の講別分布】