明石市において、ここ数年かけて取り組んできた『あかし文化遺産マップ』や『あかし文化遺産-明石市内に点在する文化財を調査・解説-』、昨年度の『明石の農村』そして、今年度の『明石の漁村』は、これらの一連の流れに位置するものと考えている。
古代より脈々と営まれてきた明石の漁業を、まず総論として、「明石の漁業の現状」、縄文時代から明治時代までの文献を「文献にみる明石の魚と漁」として整理してみた。各論においては、魚の宝庫「鹿ノ瀬」を巡る歴史的変遷を巡り、漁村景観が色濃く残る林地区と二見地区を選定し、以前に調査した記録や文献や今回改めて聞き取り調査などを行い、それぞれの地区の漁村の実態に迫ってみた。現在その整理の段階ではあるが、一応のまとめをここに記しておきたい。これを機に、「明石の漁村」の実態の解明がさらに進めば幸いである。
今回の調査にあたり、市内の各漁業組合の皆様はじめ、関係機関の方々に深くお礼申し上げます。
「山立て」の展示(明石市立文化博物館)