おわりに

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 この『明石の宿場-宿場と人々のくらし-』は、今年度の調査概要で今後の研究調査に向けての一里塚になればと思っています。調査を行っている中で地元の方々から調査結果の報告会や現地探訪会の要請があり、3月中旬に「大久保の宿場」について報告会を開催いたしました。当日多数の方々の参加を得て、貴重なご意見を頂きました。現地探訪会では、往時の宿場に思いを馳せながら歩き、後世に地域の歴史や文化を伝えていく大切さを感じたというご意見が多数寄せられました。また、今回の報告書の中に、「文化遺産を受け継ぐ」という項目を加えました。これからの地域を担う子どもたちに、先人の知恵や文化等を如何に継承していくかという視点で、学校教育現場の実践を取り上げてみました。
 これからの地域調査の在り方として、「地域の人々との情報の共有」あるいは「双方向の意見交流」の重要性が指摘されています。調査した成果をその地域の人々や関係機関に公表し、更に説明を加えて頂くという「往復運動」が重要だと考えています。その一環として、今年度の報告会や現地探訪会を位置づけ今後も継続していきたいと思っております。今後とも忌憚のないご意見を賜り調査研究が更に深まっていくことを切に願っております。