6図「御家中絵図(郭内図)」・7図「明石御城大略図」とよく似ているが、細部の描写は異なる。石垣・柵・櫓・門などが詳細に描かれていて、城内の通路を朱線で示している。櫓の名前は記されているが「居屋敷」「御城米蔵」以外に郭の名前は記されていない。東南部にある「城米蔵」の北側は土塀で区切られ、区画の西側に南北に長い屋根建物がある。「剛池」南部の池中に柱立ての屋根があり、小島に設けられた東屋と考えられる。「剛池」東南部の塀・通路が直線的に描かれていて、曲線で描かれた他図とは異なる。「剛池」西部にある2ヶ所の「切戸」や「剛池」南部の神社建物(稲荷郭の稲荷社)、大手入口「定」門前の立て札(下馬札)など詳細な部分の描写がある。
明石城絵図●明石市立文化博物館蔵(36.6×46.1cm)
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