②兵庫電気軌道 明治40年に設立され、43年には兵庫-須磨間が開通していたが大正6年4月12日に須磨-明石(西本町)間が開通し、兵庫-明石間の運転を開始した。
兵庫電気軌道「人丸停留所」
③神戸姫路電気鉄道 大正8年に設立された明姫電気鉄道を大正10年に社名変更し、大正12年3月に明石-姫路間の運転を開始した。これにより、明石西部の海岸部に発達した産業(酒造、窯業、マッチ産業、海産物)への交通が確保される。
「明石市全図」(大正14年 部分)
その後、兵庫電気軌道が昭和2年1月1日に、京都・大阪地域へ電力を供給していた宇治川電気と合併。昭和2年4月1日には、神戸姫路電気鉄道が宇治川電気と合併し、2社を合わせて宇治川電気電鉄部となる。この合併により、山陽鉄道明石駅の南で離れていた2社の駅は、下記の経過を経て結ばれ、やがて路線も一本化される。
○昭和2年12月旧神戸姫路鉄道の軌道を追手筋から東南へ延伸(仮線)し、旧兵庫電気軌道の明石駅前駅で接続する。明石駅前駅-明石駅(西本町)間は臨港線として営業する。
「明石市全図」(昭和2年 部分)
○昭和3年8月26日姫路-兵庫間直通運転開始。
○昭和6年12月旧兵庫電気軌道の軌道を北へ移設し、ほぼ直線で、旧神戸姫路鉄道の明石駅へ接続する。
旧兵庫電気軌道明石駅(西本町)を廃止し、臨港線(西本町線)は廃線とする。軌道敷は県に無償提供。※これにより、旧街道沿いの商店は大きな打撃を受ける。
○昭和8年6月5日宇治川電気電鉄部が独立し「山陽電気鉄道」が創立される。
「明石駅連絡図」(『山陽電気鉄道65年史』より)
「明石市全図」(昭和11年 部分)