一方、発掘調査で検出した道路跡や地割り溝、屋敷名の記された木札や記名土器は、現在に伝わる絵図の信憑性を裏付け補完する。また、皿・鉢・碗・擂鉢・炮烙などの日用雑器、骨・種子・焼塩壺などの食物と調味料、子どもの健やかな成長を願い埋められた胞衣壺(えなつぼ)、音色を楽しむために設置された水琴窟(すいきんくつ)などの出土遺物は、武家屋敷における社会・経済・文化という側面を明らかにする上で重要な資料となっている。明石城武家屋敷跡の発掘調査は、新たな事実を求め現在も継続して進められている。
道路側溝(山下町) | 上水道・会所桝(大明石町1丁目) | 粕谷家・池(明石市大明石町2丁目) |