≪丹波屋≫

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「丹波屋」の苗字は「丹羽(ニワ)」だったが、お客さんがみんな「たんば」と呼ぶので、何時からか店の名前を「丹波屋たんばや」に変更した。現在の建物の原型は昔のままで梁は200年以上のもの。「丹波屋」の店のパンフレット-<丹波屋さんってどんな店>には、「この地に、明石で一番昔からある金物店。昔は百姓さんに鍬などの先に焼き入れしていた農鍛冶屋。8代続いた店で戦前は、今の南側の店で営業をしていた。また、戦前は鉄工所もしていた。今、店に飾ってある時計は、明治23年(1890)寅年の1月に購入したアメリカ製で126年が経過している」と書かれている。そして、創業時は鍛冶屋で、江戸時代から当地で鍛冶屋を営み、西は土山から、東は塩屋まで荷車を引いて鍬などの研ぎをしていたことも記述している。現在は、金物、住宅資材、建築資材、工具、鍵・セキュリティー商品などを販売し、「アカシキーセンター」とも名乗っている。さらに、明治の鍛冶屋町で述べた「あかし昔がたり明治編」の新聞記事もパンフレットに掲載し、鍛冶屋町の歴史を積極的に紹介している。

写真15 丹波屋のパンフレットと時計