型式に出てくる製品形式種類

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1)原9号・・・9馬力 原11号・・・10馬力 原12号・・・13馬力
 原13号・・・16馬力 原14号・・・20馬力
 原15号・・・25馬力 原17号・・・35馬力
⇒原の表す意味は不明焼玉機関以前の石油発動機の商品種別か?昭和2年を最後に全部で35台出てくる。
2)電着4・・・4馬力 電着5・・・5馬力 電着6・・・6馬力
 電着8・・・8馬力
⇒電気着火式の石油発動機。昭和2年を最後に全部で16台出てくる。
3)D型〇GB-〇〇
⇒焼玉機関の商品種別 台帳のほとんどを占める Bはボリンダー式と思われる。
 1 気筒のエンジン 1GB-25・・・15馬力、20馬力
          1GB-28・・・20馬力、25馬力
          1GB-30(130)・・・25馬力、30馬力
          1GB-33(133)・・・30馬力、35馬力
 2 気筒のエンジン 2GB-25・・・30馬力、40馬力
          2GB-28・・・40馬力、50馬力
          2GB-30(130)・・・50馬力、60馬力
          2GB-33(133)・・・60馬力、70馬力
          2GB-35(135)・・・70馬力、80馬力
          2GB-38(138)・・・80馬力、100馬力
          2GB-40(140)・・・100馬力
 3 気筒のエンジン 3GB-33(133)・・・100馬力、115馬力
          3GB-35(135)・・・120馬力、130馬力
          3GB-38(138)・・・150馬力
          3GB-40(140)・・・180馬力
 4 気筒のエンジン 4GB-33(133)・・・140馬力、150馬力
          4GB-35(135)・・・160馬力、170馬力
          4GB-38(138)・・・200馬力、240馬力
          4GB-40(140)・・・240馬力
4)〇〇C、〇〇E〇〇G
⇒ディーゼル機関の商品種別
 昭和15年に1号機が出荷され、『焼玉機関出荷台帳』には全部で16台出てくるが、その後ディーゼルエンジンは別の台帳に集約された。
 4C・・・4気筒のC型ディーゼルエンジン 110馬力
 4E・・・4気筒のE型ディーゼルエンジン 160馬力、180馬力
 5E・・・5気筒のE型ディーゼルエンジン 210馬力、225馬力
 6G・・・6気筒のG型ディーゼルエンジン 385馬力
5)MMS20-15
⇒昭和14年から15年にかけて広島市宇品陸軍運輸部に納入された上陸用舟艇用の15馬力の小型エンジンで割り当てられた75隻分を生産された。
6)F型デーゼル主機械(海軍管理下の甲計画造船)
 鑑F-58 550馬力 注文主は産業設備営団 1台生産
7)改E焼玉主機械(海軍管理下の甲計画造船)
 鑑E-324~343 380馬力 注文主は産業設備営団 20台生産
 木下-10~37 380馬力 注文主は産業設備営団 28台生産
8)ピストン主機械(海軍管理下)
 3ERS型 木下-151~173 500馬力 制作していない可能性が高い
9)海務院型焼玉主機械
 木下-1~5 200馬力 納入先は呉海軍工廠造機部 5台生産
⇒1941(昭和16)年12月に逓信省に設置された組織。海務院は戦時標準木造貨物船の設計を行い、全国の有力エンジンメーカーへ焼玉機関の生産指示を行った。この設計によるエンジンを海務院型と言った。
10)中古
⇒エンジンは高価で貴重な機械であるため船舶を解体する際に取り外され、後日売られることがある。木下鐵工所では船主から持ち込まれた中古エンジンを補修し新造船に据え付ける仕事もしていた。このため製作番号は付与されていない。
 中古エンジンの製造メーカーを見てみると、木下(現:阪神内燃機工業)、池貝(現:池貝)、前田、東神、清水、日鉄、日発、今藤、下田、富士、神戸赤(現:ジャパンエンジン)、山陽、佐藤、赤坂(現:赤阪鉄工所)、藤島、斉藤鉄工、宇和島鉄工、小野鉄工、新潟鉄工(現:IHI原動機)、日本鉄工、鐘算鉄工、浜田鉄工、木代発動(現:きしろ)と多くの焼玉機関メーカーが名を連ねている。
11)ソ連向け(政府貿易によるソ連政府との第三次バーター)
⇒昭和24年に、鉱工品貿易公団からの注文で 2GB型 50馬力を12台出荷。
12)アメリカ占領下の沖縄向け
⇒昭和24年に、日下部産業からの注文で 2GB-231型 65馬力を20台、3GB-234型115馬力を10台出荷した。このうち65馬力1台が沖縄水産高校にあり数年前に整備され稼働テストが行われた。木下鐵工所製の焼玉機関で判っている範囲で唯一残ったものである。