1.大日水産株式会社の活動

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大日水産株式会社社長 日野賀生
あかし市民図書館ふるさと資料室生船チーム

 大日水産株式会社は、兵庫県津名郡富島の富島港近くの日野本家に事務所を置いて営業活動を開始したが、昭和27年(1952年)神戸市兵庫区匠町28番地に事務所を移転した。この場所は神戸市中央卸売市場本場の東側、兵庫運河に通じる新川を渡った所にあり市場情報が常に入手できた。事務所は木造2階建てで1階が事務所、2階が住居になっていた。昭和43年(1968年)に関係会社として有限会社大日興業株式会社を設け、同じ用地内の神戸市兵庫区鍛冶屋町2丁目に5階建ての大日水産ビルを建設した(写真1)。1階の事務所には、大日水産株式会社と兵庫養殖漁業生産組合があり、その金庫内に資料が収められていた。現在は1階を民間企業に貸出されており、2階が韓国活魚輸入販売業協同組合の事務所になっており、南側が社長室、北側が事務所に整理されている。大日水産株式会社は平成22年(2010年)解散した。

写真1 大日水産ビル(現在)

写真1 大日水産ビル(現在)

 今回、調査し目録として整理したのは事務所内のロッカーに一括してまとめられていたものである。これらの内「富島水産株式会社」資料には調査時にすでに整理ラベルが貼られており、研究者にもその存在が知られていた資料である。富島水産株式会社については『明石型生船調査報告書vol.2(以下、生船報告書と呼ぶ)』「近代富島生船史研究序説」として島根大学学術研究院農生命科学系、伊藤康宏氏の先行研究がある。その他の資料は初めて公開されたものである。

 第1表大日水産株式会社における戦後の活魚運搬船及び受注活魚運搬船(1945年~1981年)は、「昭和四十年三月漁船原簿謄本」「漁船登録票綴」から作成した第2表大日水産株式会社漁船登録表と生船報告書65頁「大日水産株式会社・富島造船所建造実績(1964年~)」を再整理したもので大日水産株式会社の活魚運搬船の実態がよく理解できる。●は大日水産株式会社自社船、○が大日水産株式会社富島造船所が受注した新造船で主に活魚運搬船(一部に他用途船)である。昭和23年(1948年)4月の高級魚の鯛とすずきの統制解除、昭和25年(1950)年4月1日の水産物の配給及び価格統制の撤廃をきっかけとして、多くの活魚運搬船が建造された。

第1表 大日水産株式会社における戦後の活魚運搬船及び受注活魚運搬船(1945年~1982年)

第2表 大日水産株式会社漁船登録表