長期化する日中戦争

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 ヨーロッパでは、昭和十四(一九三九)年、ドイツが周囲の国に攻撃をしかけ、これに反対するイギリスやフランスと戦争になりました。また、アジアでは、日本が中国との戦争を繰(く)り返していました。こうして、アジアもヨーロッパも戦場となる第二次世界大戦になりました。
 日本は、中国との戦争は、短期間で終わると見込んでいました。しかし、戦争は長期化し、ますます戦争の泥沼に入っていきました。もともと物資に乏しい日本は、戦争遂行に必要な石油や石炭が不足していました。日本の行動に批判的なアメリカは、日本に対して石油の輸出を禁止しようとしていました。そのため、資源を求めて、昭和十五(一九四〇)年、フランス領インドシナ半島へ軍隊を進めました。また、ドイツ、イタリアと三国同盟を結び、アジアの地域を支配しようとしました。このため、イギリスやフランス、これを助けるアメリカと激しく対立をしました。