紅林七五郎「頌徳碑」

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 昭和公園入口には市設置の「五日市鉄道の線路跡」説明板があります。また公園に入ると、陸上競技場の脇に大きな碑が建っています。
 「頌徳碑」と刻まれた碑は五日市鉄道の発起人代表であった紅林七五郎(12ページ参照)とその父、徳五郎の顕彰碑です。徳五郎(1848~1907)は、明治三十八(1905)年の紅林蚕業講習所開設のほか、甲武鉄道(現JR中央線)や青梅鉄道に関わっています。七五郎(1870~1935)は五日市鉄道のほか南武鉄道などの発起人、高尾索道(現高尾登山電鉄)の社長、東京府会議員を歴任しています。一〇〇〇字を超える碑は昭和十七(1942)年、少し東の紅林蚕業講習所に建立されましたが、後に現在地に移設されました。建設者は講習所長の鈴木俊雄氏(元東京都知事鈴木俊一氏の父)と門下生です。
 次の武蔵福島駅跡への廃線跡は住宅で途切れています。いったん奥多摩街道へ出るか、昭和公園内を通り抜ける必要があります。なお、公園にあるデゴイチ機関車は五日市鉄道とは無関係です。
 

画像①28 昭和公園「頌徳碑」

 

画像①29(現在)昭和公園入口の西は行止り