計画から開業まで

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 山梨県笠取山に源を発する多摩川は、地勢的な条件もあって豊富な砂利(砂、砂礫など)を産出していました。砂利は道に撒かれたり社寺の境内、武家屋敷の庭などにも使われたようです。近代に入り、わが国に鉄道が導入されると軌道工事などに大量の砂利が使用されました。
 こうして砂利の需要は増え、その結果、東京に一番近く、そして良質といわれた多摩川砂利の地位は高まっていきました。多摩川砂利木材鉄道の敷設計画が起きたのはこの時期にあたります。また、関東大震災後はコンクリート造りの建物が増え、砂利の需要は急激に増えていきました。この多摩川砂利木材鉄道の開業は震災後になります。