陸軍が強制的に建設

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 「終戦間近かの混乱期に際し、国の一方的用途の必要から当時増産意欲に専念していた農民の農耕地を無断転用して短期間の間に鉄道を敷設」(傍線筆者)。これは引込線が米軍立川基地用の鉄道となっていた戦後の昭和四十四(1969)年、線路敷地の地主らから国(当時の防衛施設局)へ提出された敷地買上げ等に関する「陳情書」(資料2)の一部分です。元々、国(軍部)が農耕地を強制的に接収し鉄道を敷設したことが書かれています。敷地は買収はおろか、賃貸手続きすら行われていなかったのです。