一 南部地区

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市域の南部を占める広い地域で、東方では奥多摩街道以南、西方では市道十三号線以南の地域である。この地区は、歴史的には最も古くから集落の発達していた、九ヶ村の本村の所在地域であって、いわば昭島市の母胎となっていた地区である。かつては拝島村・昭和町時代まで、昭島市域のすべての機能の中心はこの地区にあり、昭島市の土着の住民といわれる人びともおおむねこの地区に居住していた人びとを指す。だが農村地帯であったこの地区も、衛星都市化の進行につれて、特に市制施行後は急速にその機能を奪われて、現今ではベッド・タウンとしての住宅区域としての役割を果す地区に変貌している。かつては奥多摩街道沿いの街村以外は、ずっと北方まで見渡す限りの畑地・森林の連続であり、集落の南側は多摩川辺に至るまで一面の水田であったが今日では新興住宅街と化し、耕地は宅地と化していて、住宅地域としての発展の途をたどっている。

市南部地区(福島町)