七 常楽院西遺跡

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 常楽院西遺跡のある郷地町字宅地続の台地は広福寺台と同様多摩川低地に突出し、遺跡はその東側に営まれている。土師器・須恵器の破片散布が確認できた範囲は現在畑地となっている常楽院裏の狭いところであるが、遺跡は台地の東半分全体に及ぶものと思われる。既述のように遺跡の一部は立川市にかかっている。
 この遺跡が台地の東側にかたよっていることによれば、集落の主対象が台地の東低地にあったことを意味しているのではなかろうか。すなわち、立川市富士見町の低地一帯に水田を営み、郷地の北耕地への進出は行なわなかったと考えられる。