日常の生活でもサツマイモを乾燥させて粉をつくり、サツマ団子を三時のオコジョにしていた。一月一四日にはウルチを挽いてマユ玉という団子をつくり、木にさして神前や床の間に供える。一六日には「まゆ玉かき」をしてまゆ玉団子は水につけておき、後でゆでて焼き、砂糖醤油やキナコをつけてお茶菓子にした。二月八日と一二月八日にはカブで団子をつくり「メカイ(目籠)」に入れて軒につるす「カブ団子」の風習がある。十五夜のお月見には団子をつくって供える。一〇月三〇日は「オカマ団子」の日で、おかぼの新わらで「ツト」をつくり、その中にお団子を三十六個入れて子供達にあげる風習である。その他、冠婚葬祭にも団子をつくった。
まゆ玉の飾り(野島博宅)