生後一年目を迎えると赤飯を炊いて初誕生をお祝いする。嫁の実家の人や親戚を招いて祝う家もあるが、多くは内祝い程度のものであった。この日に「誕生餅」「背負わせ餅」「ブッセエモチ」の風習があった。初誕生以前に歩いた赤子に一升餅をついて背負わせたり、また、大きなぼた餅を重箱に入れて風呂敷に包み背負わせる儀礼で、ぼたもちは七つも背負えれば大成功であった。赤子の足腰が丈夫であるように願った儀礼であるが、赤子の成長過程の一つの節でもあり、このお祝いの風習を現在でも受け継いでいる家もある。
六 誕生祝い