E 年越し

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 大晦日の夜を「年越し」と呼んでいた。大晦日は正月の御馳走の用意などで多忙であった。夕方には一年中の腹の中のゴミを取り除くということから、コンニャクを必ず食べるという風習があった。夜食には一家がイロリの周囲に集り長命を願って、年越しソバ、晦ソバを食べ、一二時の百八ツの除夜の鐘を聞くまで起きているのが普通で、家によってはそれからお宮詣りに出かけた。