C 年始まわり

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 昭和の一〇年代頃までは講中、組合、近所づきあい、親戚に新年の挨拶に出かけた。正月二日からが普通であったが、親戚の多い家では五日間ぐらいかかっていた。半紙一帖を三つ折にして水引きをかけ、手拭一本を添えて挨拶のかわりとし、先方ではお酒を出すのが通例であった。拝島の『農事日誌』の著者は正月の三日ぐらいまでに昭島市内の各村に年礼にでかけ、一一日までに熊川、牛浜などの遠方の関係者への年始を終らせている。