H 蔵開き

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 江戸時代から行われている年中行事の一つで、農村にもこの風習が滲透し、正月一一日に蔵のある家では蔵開きの儀礼を行うのが通例であった。年の暮にお飾りを供えた蔵を、新年を迎えて初めてこの日に開くもので、神酒、餅、燈明を供えて家内の安全と繁栄を願った。また、この日は「かがみびらき」という日で、お正月に神様や床の間に供えた鏡餅を割って、雑煮やお汁粉をつくって食べるのが通例であった。なお、この風習は現代でも続けている家が多い。